医療機器に関連したお悩み、医療機器の操作や点検業務など日常業務に不安を抱えている医療従事者の方へ

臨床工学技士の求人について2

もうすぐ3月ですね。

この時期転職を考える方もいらっしゃると思うので臨床工学技士の求人についてまたまた考察してみました。

ハローワーク等で臨床工学技士求人票を見たときによく見る文言が必ずあります。

「経験者優遇」「経験のある方を募集します」「給与は経験に基づき考慮」

臨床工学技士の求人票だけでなく、医療従事者の求人票にはよく見るものです。しかしながら「経験のある技士」の定義とは一体何でしょうか?

臨床工学技士の業務には様々なものがあります。腎不全の患者等に対して行われる血液浄化療法業務、手術業務を行う手術室関連業務、人工心肺装置を使用して安全に心臓手術を行うようにサポートする体外循環業務、患者様の呼吸を管理する人工呼吸器関連業務などなど多岐に渡っています。

「臨床工学技士」の資格でできる業務は現代において数多存在しておりますが、面接時にどんな業務を経験したかあまり聞かれないこともあります。それはその施設において必要な技術でないからです。

人工透析を主として行っている施設では手術室の経験があってもあまり生かすことはできません。同様に人工心肺の経験があっても人工心肺を行っていない地方の一般病院等ではその技術は生かせません。

臨床工学技士の求人とは病院側が求めている「臨床技術」を持った人材に対しての求人です。そういった視点で考えると、私たちは専門的な技術を持った「エンジニア」という側面を持っていると考えられます。単に「臨床工学技士」という資格を持った人材ではなく、その病院施設が求めている「臨床工学技術」を持った人材の募集に対するニーズだと考えられないでしょうか?

これまで転職を繰り返してきてわかったことは現状ではその人材が「技術力」の評価ではなく、「経験年数」でしか評価されていないということです。臨床工学技士の働き方や採用の方法については今後認識を変える必要があると思います。多くの認定資格や学会発表経験があっても、その人が「技術力を持っている」かどうか?に直結しているとは限らないということを考えなければいけないと思います。

面接の際に透析の穿刺技術の評価とか輸液ポンプの点検方法の実技テストとかされたことないですもんね。

もちろん長年の経験を生かして、深い知識や精錬された技術を持っている方もたくさんいます。しかしながら、若手の臨床工学技士でも持って生まれた器用さや臨床研究などに力を入れ、探求する情熱的な研究心は経験年数では測ることがことはできないと思います。

臨床工学技士の「技術力」が評価される時代が来るともっとフリーランスとしてもニーズが出てくるのかなと思う今日この頃です。

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CE-WORKS 代表 中村隆志

技士経験年数19年、フリーランスになって4年目です。
認定資格と臨床経験を生かして、鹿児島県内で臨床工学技士のフリーランス事業を展開しています。小さなことからコツコツと。
便利屋中村がんばります('ω')ノ

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